スタッフブログ
岡山県岡山市中区 2階建木造住宅建築 小麦の家 vol.4
2018.10.30
みなさん、こんにちは。株式会社木ままの練尾です。
すっかり寒くなりましたね。ブログは基本週一のペースなのですが1週間で体感温度がずいぶん変わってきたように思います。日差しはまだ暖かく感じますが風は冷たいという秋から冬に変わる独特の気温感は好きなのですが、体調を崩しやすい季節でもあります。皆さまも体調管理にお気を付け下さいませね。
所在地:岡山県岡山市中区高屋
工事内容:2階建木造住宅建築
記載日:2018年10月30日
記載者:株式会社木まま 練尾
さて、今日は岡山市の街中に建築中の小麦の家のご紹介です。
前回基礎工事の様子をお伝えしましたが、先週無事に上棟を迎える事が出来ました。
先ずは土台敷の様子です。真ん中に立って何か(多分)考えている人が今回の棟梁です。
土台が敷けたら断熱材を入れます。土台と大引で作られた桝目の中にすっぽりとはめ込んで縁のひらひらした所をタッカーで木部に留め付けて固定します。
上棟当日です。まずは1階の柱を人力で建ててからレッカーの出番です。レッカーが梁を釣りあげて取付位置に運び大工さんが取り付けるという手順です。梁と柱の継ぎ目には凹凸になるように予め加工がしてありますので、位置を合わせてかけやで叩き込みます。梁と梁とを継ぐ場合も同様に2本の梁を凸凹になる形で加工しておいて、それに合わせて組み合わせて叩き込みます。隙間なくきっちりとはめ込まれた2つの部材を外れないように金物やボルトで固定します。
この凸凹形状の加工を仕口加工と呼び、木材の大きさや形状、どんな形で繋ぎ合わされるか、その部材が担う役割の種類によって適切な仕口形状が決められます。仕口加工や部材の長さなどを予め工場で行うのがプレカット加工です。昔は手加工で大工さんがコツコツと行っていたので上棟出来るまでに時間が掛かっていたそうですが、プレカット技術のお陰で随分工期が短縮できるようになりました。今でも小さな増築や古民家再生リノベーション、丸太などのプレカットでは対応出来ない現場もありますので、その時は大工さんがコツコツと加工します。コツコツ加工をキザミと言ったりします。「次の現場キザミが有るよ」と言うと「えーっ?!」と反応されます(笑)経験豊かな大工さんでも手間の掛かる作業です。昔と違って大工さんが使っている工具も進化しているので多少は楽になったようですが、やはりキザミは大変なんですね。最近ではプレカットに頼りすぎてキザミが出来ないというか経験が無い大工さんも居ると聞きますが、木ままでお世話になっている大工さん達は皆さんキザミもする頼りになる大工さん達です。
話がそれてしまいました。上棟の続きに戻ります。
2階の床を支える梁を組んだらその上に2階の柱を建てて小屋組みをします。屋根の形が何となく見えてきました。
登り梁と母屋を組み上げています。屋根っぽくなってきました。
母屋が組めたらその上に透湿防水シートを貼ります。屋根の吹付断熱材が上に吹き上げないようにするための止め材です。必要な事とはいえシートを張ると足元の木が見えにくくなるのでとても危険です。大工さん気を付けて下さいね。ちなみに私はシートを貼った上には絶対に上がりません。すみません。
透湿防水シートの上に屋根垂木を流しています。屋根垂木の上に合板を取り付けたら屋根の完了です。下に置いてあるはしごみたいな形の物も屋根垂木になります。屋根の妻側の両端の梁からはね出した部分は屋根垂木の取付方向が変わるので不安定になりがちです。なので予めはしご状に組み固定された屋根垂木を母屋上に置くようにして取付ける事でしっかりと留め付ける事が出来ます。このはしご状屋根垂木などは上棟までに大工さんが寸法を計算して作っておきます。大工さんの本格的な登場は上棟からですが、実は上棟前の準備にも結構時間を掛けています。入念な準備があるからこそ上棟がスムーズに進むのですね。
屋根垂木を流したらそれを追っかけるようにして合板を貼っていっています。最近は日が短くなってきましたから暗くなる前に作業を終えようと追い込み掛かりました。
屋根垂木は流し終えて屋根合板は残念ながら途中までしか貼れませんでした。夕日になってきたので作業にキリを付けて撤収準備に掛かります。
屋根合板の上に板金を貼って屋根が完成する訳ですが、それまでの間雨が降っても大丈夫なように養生シートを張っていきます。右側の白いシートがそれです。屋根面全てに張ります。下が散らかっていてすみません。日没との闘いなので屋根養生を優先して片付けが後回しになりましたが、最後にはキチンと片付けて終了しましたのでご容赦願います。
進捗としてはほぼ予定通りの所まで進む事が出来ました。屋根が複雑で大きいので屋根合板が残るのは想定内でした。養生をキチンとして明日も引き続き頑張ります。
お施主様にはお昼の手配やら差し入れなど頂き、大変お世話になりました。
これから半年足らずですが宜しくお願い致します。